私が実際に聞いた結婚エピソード「60歳の花嫁編」

 

 

こんにちはSHIHOです。

 

いつもお読みいただいてありがとうございます。

 

 

結婚の準備で忙しい読者様もいらしゃると思います。

 

決めないといけないこといっぱいあると思います。忙しさに疲れを感じることもあったり。

 

そんな読者様に、小さなエピソードをご紹介したいと思います。

 

ちょっとした気分転換になればいいなと思います。

 

 

これは私の友人(ユキ)とそのご両親のお話です。

 

私はこのお話を聞いて、結婚式という門出を大切にしようと感じました。

 

少しお時間をちょうだいしますが、楽しんで読んでくださいね♪

 

 

 

60歳の花嫁      

 

私の両親は60歳で還暦です。

 

鮮魚店を営んでいる私の実家は、京都府の日本海側の港町にあります。

 

 

父は寡黙で頑固で働き者。朝早くから漁港で仕入れた魚をさばく。

 

父の手はいつも生臭く、ゴツゴツしていました。

 

幼い頃から、私はそんな生臭い父の手が大嫌いでした。

 

シワだらけ傷だらけの大きな手が。

 

 

父と母が結婚する直前に、先代が倒れ、そのまま店を受け継いだ両親は、結婚式もハネムーンもしていませんでした。

 

私がお腹にいる時から、鮮魚店を手伝い、主にお店の接客などをしていた母。

 

いつも長靴にエプロン姿の母。

 

本当は純白のウエディングドレスを着て結婚式を挙げたいと思っていたと思います。

 

そんな母は、私の結婚の時、ウエディングドレス姿に涙を流してくれました。

 

そんな私も、2人の子供に恵まれ母親になりました。

 

母になって分かったこと。

 

 

それは、必死に育ててくれた親の心です。

 

 

魚の匂いが染み付いたゴツゴツとした大きな父の手は、一生懸命に家族の為に働いた証。

 

そんな手を嫌う自分が、情け無いほど無知だったことに、ようやく気づいたんです。

 

無口で厳格だった父は、心の奥でいつも私を見守ってくれていました。

 

そして、いつも私を最優先に考えてくれた母もそうです。

 

そんな両親の想いを知って、私はいつの間にか、母が憧れていた結婚式を挙げてもらいたい。

 

そう思うようになっていました。

 

その思いが日々強くなっていきました。

 

そして両親がいよいよ還暦を迎える歳になり、私は「還暦のお祝いに結婚式をプレゼントしよう!」と思いました。

 

60歳の結婚式です。

 

今更だと思われるかもしれません。父親も恥ずかしいと拒むかもしれないです。

 

チャペルや結婚式場だと尚更、恥ずかしがるはずです。

 

両親に心から喜んでもらえる式はどのようなものだろうと考えはじめました。

 

私は、父と同級生で、同じ商店街でお寿司屋さんを営む源さんに相談しました。

 

 

源さんは、顔は怖いけど温かい方。

 

父と母の出会いも、源さんが隣町に住む母を紹介したのがきっかけでした。

 

源さんは、私の提案を聞いて快く協力してくれました。ワクワクした子供のような表情をしながら。

 

源さんは自分の寿司屋の2階のお座敷を貸し切ってくれたのです。

 

私たち家族と源さん、そして同じ商店街で店を営む仲間達を招くことにしました。

 

寿司屋の2階の座敷は20畳ほどで、忘年会や新年会ができるようにレーザーカラオケとマイクの機材がありました。

 

「自由に飾り付けをしていいよ」という源さんのご行為に甘え、リースで壁を装飾し、また造花を使って飾り付けをし、大きな模造紙に『結婚おめでとう』と書きました。

 

子供たちもお祭りの準備をするかのように喜んで手伝ってくれました。

 

商店街の仲間である、酒屋のやっさんも大量のお酒とジュースを準備してくれ、洋菓子店の幸雄さんはウエディングケーキの作成と司会をしてくれます。

 

父と母の為に、みなさんが協力してくれた、小さな小さな手作りの結婚式。

 

私は京都市内の百貨店まで行き、母に真っ白のワンピースドレスを購入しました。

 

ウエディングドレスではないけれど、胸元が少し空いた丸首で体型が隠れるようなふわっとしたデザインは、上品で可愛らしく、これならきっと母も喜んでくれるだろうと直感的に思ったのです。

 

父には黒のスーツに白のネクタイを購入しました。

 

父親の着古した唯一の礼服をタンスからこっそり借りて、同じサイズのスーツを選んでもらいました。

 

ブーケとブートニアも、デパートの地下にある生花店で、結婚式前日に届けてもらう手配もしました。

 

百貨店で、しかも、こんなに大きな買い物をしたことはなかったけど、今まで一番いい買い物だったように思います。

 

あとは頑固な父親を説得するだけです。

 

 

古風で派手なことを嫌う父。

 

母に対しても、「おい」「ちょっと」など、母を名前で呼んでいる姿すら見たことがなかったのです。

 

最初に父や母に相談していたら絶対反対されていたと思います。

 

それは源さんも同じ意見でした。

 

断れない状況を作ってから相談する。(もう相談ではないけど…。)ここが一番の勝負どころだと思っていました。

 

 

案の定、父は「今更なにを言い出すんだ」と反対しました。

 

母は「気持ちだけで嬉しいよ」と言います。

 

それでも私は引き下がりませんでした。

 

式の3日前、渋っていた父は、根負けしたように、ようやく首を縦にふってくれました。

 

嬉しかった。

 

いよいよ結婚式が現実になったのです。

 

私は嬉しくて父の前で泣いてしまいました。

 

 

 

結婚式当日。

 

朝早くから、商店街の人たちも手料理やおつまみを用意してくれ、酒屋のやっさんはキンキンに冷えたビールをケースに入れて運んでくれます。

 

洋菓子店の幸雄さんは、大きな長方形のウエディングケーキを作ってくれました。

 

『Happy Wedding』と書かれたケーキには色とりどりのフルーツが並びとても綺麗です。

 

皆さん本当にありがとう。感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

 

いよいよ結婚式が始まります。

 

今まで見たことのないような照れた顔で、少しうつむきながら座敷に入ってきた父は、真新しいスーツに白いブートニアをつけています。

 

照れ笑いした目尻には、母と一緒に過ごした年輪を示すシワが刻まれていました。

 

少し頬を染めた母は、真っ白のワンピースドレスに身を包み、白いブーケを手にしています。

 

薄くお化粧した母はとても綺麗で、少しふくよかな体型はワンピースドレスがとても良く似合い、可愛らしい花嫁となっていました。

 

 

「よっ! お二人さん!」温かい声援と拍手に会場は盛り上がります。

 

私は早くも感動で涙が溢れ、ハンカチで涙を拭いながらカメラのシャッターを切りました。

 

 

洋菓子店の幸雄さんの乾杯の音頭とともに披露宴が始まりました。

 

お酒がすすむにつれ、両親も少しずつ緊張と恥ずかしさがほぐれ、場の雰囲気に慣れてきたようです。

 

精肉店のシゲちゃんのスピーチに皆笑い、源さんの特上寿司に舌鼓し、飲んで食べて笑う披露宴は、途中でカラオケまで始まり、踊り出す人たちも出てきました。

 

いつの間にか商店街の忘年会みたいになったけど、父と母の満面の笑顔が私には何より嬉しかったのです。

 

 

宴会も終盤になり、源さんに強引に渡されたマイクを持つ父。

 

しーんとなった会場で、父はゆっくりと話始めました。

 

 

「今日は、こんな自分たちのためにありがとうございます。」

 

「今まで自分についてきてくれた家内に、この場を借りて言います。」

 

「ありがとう。」

 

 

そう言って父はポケットから小さな箱を取り出しました。

 

そこには指輪が光っていました。

 

父から母へ初めてのプレゼント。

 

小刻みに震える母の指へと送られる指輪。

 

魚臭くてゴツゴツした大きな手は、ぎこちなく、でも大切そうに母の指へと指輪を運びます。

 

家族を支えた傷だらけの大きな手で。

 

こらえきれず泣き出す母に、会場は大喝采になりました。

 

 

小さな小さな結婚式。でも大きな大きな愛が詰まっていました。

 

父は、式を挙げることを承諾した次の日、魚を仕入れてさばいた後、一息する時間を使って、隣町の駅前にある宝飾店へ指輪を買いに行ったそうです。

 

長靴で、不器用そうに慣れない指輪を買っている父の姿を想像すると胸が熱くなります。

 

送られた指輪はサイズがとても大きく、母は「そんなに太っている?」と後になって、少しぼやいていましたが、とても嬉しそうでした。

 

 

寒くて生臭い鮮魚店の娘に生まれたことを、恥ずかしいと思っていた私。

 

でも、今思います。

 

 

あなた達の元に生まれてきたことが、こんなにも幸せだったということに。

 

もらった愛情を、今度は私が子供達に渡していきたいです。

 

父さん母さん大好きです。

 

ありがとう。

 

そして おめでとう。

 

                     

まとめ

 

私が結婚をする前に、このお話をユキから聞きました。

 

私はいろんなことを考えさせられました。

 

ユキのひたむきな気持ちが、両親も含め周りの人達に伝わり、心を動かすことができたんだと思います。

 

ユキは愛情に溢れた温かい家族思いな人。

 

彼女は結婚し、新しい家庭を築くことで、その気持ちは強固なものへとなっていったと感じています。

 

人を愛する気持ち、結婚をして新しい家族ができるということ、それは人を思いやる気持ちでもあります。

 

このお話は、私にとっての結婚を、そして結婚式をより深く温かいものにしてくれました。

 

これから挙式を迎える読者様。

 

忙しくて決めないといけないことが山積みで、メンタルもしんどくなることもあるかもしれません。

 

でも、結婚式は読者様の一生の思い出です。

 

読者様が心から笑顔になれる日です。

 

最高で最幸の日。

 

その日が待っています。

 

 

このエピソードが、読者様の緊張や不安を、ほんの少しでも和らげることができたらいいなと思います。

 

読者様らしい心温まる式となりますように。

 

応援しています。

 

ここまで読んでくださってありがとうございました♪

 

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