読者の皆様、世界遺産には行ったことがありますか？
世界遺産は「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」（1972年ユネスコ総会にて採択）に基づいて世界遺産リストに登録される「人類が共有すべき顕著な普遍的価値」を持つ物件のことです。
こう聞くと少し難しいかもしれませんが、やはり選ばれるだけの魅力がたっぷり詰まっています♪
文化遺産と自然遺産、複合遺産などの分類があり、その数は合わせて1,121ヶ所もあるんですよ！
今回は、そんな世界遺産の中の人気ランキング上位から、さらに厳選させていただいた6つを紹介します！
■目次
【おすすめ世界遺産ランキング】6位 モンサンミッシェルとその湾（フランス）
モンサンミッシェルは、ノルマンディー半島の付け根のサン・マロ湾にある小島とそこに建てられた修道院です。
モンサンミッシェルの魅力は「不思議な調和」ですが、なぜこの島がこのような姿になったのか、その物語をのぞいてみましょう！
モンサンミッシェルの歴史と見どころ
西暦708年、大天使ミカエルが司教オベールの夢の中に現れこの島に聖堂建設を命じたのが修道院の始まりでした。
オベールは初めその夢を疑い行動を起こさなかったため、3度目の夢で大天使ミカエルはオベールの頭の中に指を差し込んで聖堂建設を命じたそうです！
その後、モンサンミッシェルは歴史に翻弄され、その姿を変えていきます。
| 8～9世紀 | 周辺民族の脅威と闘う砦となる。 |
| 14世紀 | 英仏戦争で周囲に城壁や塔を築いて要塞となる。 |
| 16世紀 | 宗教戦争でプロテスタントの攻撃を受ける。 |
| 18世紀 | 監獄として使用され荒廃する。 |
今の美しい姿を取り戻したのは1865年のナポレオン三世の勅令によるものです。
その後は修道院としての役割も取り戻し、カトリックの聖地になっています。
何世紀にもわたる歴史の中で増設を繰り返したため、モンサンミッシェルの島はこのような不思議な美しさを持つようになりました。
プレ・ロマネスク様式、ロマネスク様式、ゴシック様式、ルネッサンスの様式が小さな島の中で重なり合う幻想的な姿は「西洋の驚異」と呼ばれています。
モンサンミッシェルでのグルメ
過酷な歴史を持つモンサンミッシェルですが、実は料理も美味しいんです。
せっかくフランスに行くのなら、ぜひその地ならではの美味しいものを食べたいですよね。
ノルマンディー地方の新鮮な畜産品やリンゴを使った料理が有名です。
伝統的なフランスのガレット（そば粉のクレープ）や、シードル酒、アップパイはいかがですか？
【おすすめ世界遺産ランキング】5位 ヴェルサイユの宮殿と庭園（フランス）
ヴェルサイユ宮殿は世界で最も華麗な王宮。
パリの西南22㎞の場所にあり、敷地面積の広さは約1,000ヘクタールです。
そんな美しい宮殿の見どころを、歴史と共に紹介いたします。
ヴェルサイユ宮殿の歴史と見どころ
王族が狩りを楽しむ場所だったこの土地に、ルイ13世が宿を建てたのがヴェルサイユ宮殿の始まりでした。
後にルイ14世がパリでの危険を避けるため、宮殿を建築し移り住むことになったのです。
そして貴族や官僚をこのヴェルサイユ宮殿に集め国家の権力を集中させました。
ルイ14世と言えば「朕は国家なり」の言葉が有名ですが、その執念がよく表れているのが噴水です。
水のない土地に宮殿を造り、10㎞も離れたセーヌ河から水道を引く…
そんな噴水を配置した幾何学的な庭園を造ったのは「自然をも征服する力」を見せつけることにあったとか！
各地の王族を招き、庶民に庭園を開放することまでして、人々に権力を見せつけたのです。
宮殿の中の宮殿！豪華絢爛のヴェルサイユ宮殿はぜひ見ておきたい場所です。
しかし、ヴェルサイユの中のトリアノンと呼ばれる離宮とその周辺も必見です。
ルイ16世の王妃マリー・アントワネットが自然を模して造らせた風景式の庭園はいかがでしょうか？
この庭園を訪れると、宮殿のきらびやかさや王室を取り巻く人間関係に疲れて、素朴なものを求めた彼女の気持ちが分かる気がしますよ。
ヴェルサイユ宮殿でのグルメ
ヴェルサイユ宮殿と庭園にはカフェや売店がたくさんあります。
広い敷地内の見学の途中で、美味しいものを楽しみながら一休みしましょう。
フランスの貴族たちが愛飲したホットチョコレートで有名な、パリの老舗サロン・ド・テ アンジェリーナのヴェルサイユ店で優雅なひと時を過ごすのもいいですね。
ケーキはもちろん軽食やコースメニューもありますよ。
野外のスタンド店ではトッピング付きのベイクドポテト「パルマンティエ」もお勧めです。
白ワインといっしょに庭園を眺めながら♪という手もありますよ。
”bon-appetit！”
引用：食べログ
【おすすめ世界遺産ランキング】4位 アンコールワット（カンボジア）
アンコールワットはカンボジアの内陸部にある壮大な遺跡です。
その広さは200ヘクタールにも及びます。
膨らみのある先のとがった屋根が連なるシルエットが印象的ですが、この遺跡の建築には想像以上の知恵と労力が使われていますよ！
アンコールワットの歴史と見どころ
アンコール王朝ではそれまでシヴァ神を祀っていましたが、12世紀前半スーリヤヴァルマン2世はヴィシュヌ神を祀るヒンドゥー教寺院を建設しました。
そしてスーリヤヴァルマン2世自らを「現人神」として印象付けるため、壮大なスケールの王宮を造り上げたのです。
アンコールワット建設には30万人の労働力を使い、30年の歳月が必要だったとのこと…。
回廊壁画
アンコールワットの最大の魅力は、なんといっても回廊壁画でしょう。
第一回廊には780メートルにも渡り、8つの主題からなるヒンドゥー教の神話が彫り込まれています。
この壮大な壁画には、誰もが圧倒されること間違いありません！
アンコールワットの朝日
もうひとつのポイントは遺跡の向きです。
他のアンコール遺跡は東向きに作られていますが、アンコールワットの遺跡は西向きに作られています。
その理由ははっきりとは解明されていませんが、アンコールワットは太陽の動きを計算して作られているのです。
春分の日と秋分の日には中央聖堂の真裏から朝日が昇り、尖塔が太陽を支えているかのような景観になります。
また、夏至の日と冬至の日にはアンコールワットの真横から太陽が昇ります。
遺跡と太陽の素晴らしい組み合わせが、見る人を感動させると評判です。
このように、特別な日でなくてもアンコールワットから昇る朝日の鑑賞には人気があります。
アンコールワットでのグルメ
壮大なアンコールワットを充分に楽しむには腹ごしらえも大切ですね。
カンボジアの伝統料理はクメール料理と呼ばれています。
日本人には馴染みがないかもしれませんが、せっかくなので味の異国情緒を楽しみたいものです。
- Changkran Khmer Restaurant
- Art Shadow Restaurant
- ジョムナンズキッチン
Changkran Khmer Restaurant は少し不便な場所にありますが、とても雰囲気の良いレストランでおすすめです。
Art Shadow Restaurantはクメールの伝統舞踊を鑑賞しながら食事ができますよ♪
ジョムナンズキッチンは味もサービスも大評判のお店です！
カンボジアについて詳しく知りたい方はこちらの記事もお勧めです♪
【おすすめ世界遺産ランキング】3位 ギザのピラミッド（エジプト）
ギザのピラミッドの世界遺産の登録名は「メンフィスとその墓地遺跡・ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯」です。
エジプトの首都カイロ市内からバスで30分の場所にあります。
ギザのピラミッドの歴史
ピラミッドは古代エジプト王のために、大きな石のキューブを四角錐状に積み上げた巨大な建造物。
日本ではかつて金字塔と訳されていました。
ギザの代表的なピラミッドについてまとめてみました。
| 名称 | 特徴 | 時代 | 建設者 | 大きさ |
| ジュゼル王のピラミッド | 最も古い | 紀元前2600年代 | 第3王朝ファラオ ジュゼル |
縦横100ｍ×高さ62ｍ |
| クフ王のピラミッド | 三大ピラミッドの一つ | 紀元前2560年頃 | 第4王朝ファラオ クフ王 |
縦横230ｍ×高さ147ｍ |
| アドビスのピラミッド | 最後のピラミッド | 紀元前1500年代 | 第18王朝ファラオ イアフメス1世 |
縦横52.5ｍ |
ピラミッドは王の墓として作られたと言われてきましたが、その目的は未だにはっきりしていません。
奴隷によって作られたというのは間違いで、労働者は賃金をもらい、家族と暮らしていたと考えられています。
消滅してしまったものも多いですが、現存するものだけでも138基もあるんですよ！
最も有名な三大ピラミッドについてまとめました。
- クフ王のピラミッド：三大ピラミッドの中で最大、そして最も美しいと言われいる。
- カフラー王のピラミッド：参道の入り口に大スフィンクスが存在する。スフィンクスは元々あった岩山を掘りさげて形にしたもの。
- メンカウラー王のピラミッド：三大ピラミッドの中では最も小さいが、大きな規模のピラミッド複合体である。
エジプトのグルメ
エジプト料理の特徴は豚肉を食べないこと。
国民の9割がイスラム教徒なので、鳩や羊の肉がよく使われています。
また豆や野菜の料理も多く食文化はとても豊かです。
そのため、エジプトに旅行の際は食事も楽しんでくださいね♪
レストランもたくさんありますよ。
- Restaurant El Dar Darak
- Felfela
- Alfredo Restaurant
【おすすめ世界遺産ランキング】2位 ガラパゴス諸島(エクアドル）
ガラパゴス諸島についてはまず位置を確認したいと思います。
太平洋上の、エクアドルから西へ約1,000㎞離れた場所にあり、約7,700㎢の広い範囲内に散らばる19の主な島と、小さな島々と岩礁により構成されています。
緑の島々と青い海、白い砂浜の航空写真は誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか？
ガラパゴス諸島の歴史
1535年にパナマのスペイン人司教トマス・デ・べルランガによって偶然発見されました。
その後1835年にチャールズ・ダーウィンが、ビーグル号で訪れたのは有名ですね。
発見された時は無人島でした。
しかし海賊によるヤギの放し飼い、捕鯨船によるゾウガメの捕食、そして観光客による環境破壊が起こるようになりました。
世界遺産に登録（1978）された後はナチュラリストガイド制度などの厳しい対策が取られています。
2007年に危機遺産に登録されましたが、エクアドルの取り組みが評価され2010年には解除されました。
ガラパゴス諸島の見どころ
隔絶された環境で固有の変化を遂げ、人間を恐れることも知らない動物たち。
ガラパゴスの名前の由来となったゾウガメ、ガラパゴスアシカ、ウミイグアナ、ガラパゴスペンギン、ダーウィンフィンチなどは代表的な固有種です。
トルトューガ・ベイ
世界で一番美しいとも言われる真っ白なビーチです。
ばったりウミイグアナに出会えるかもしれませんね♪
チュネレス
シュノーケリングスポットです。
固有種のガラパゴスペンギンやガラパゴスアシカといっしょに泳げるかもしれませんよ！
ガラパゴスの自然を守るため、島々には厳しい規則があります。
地球に暮らす一人として必ず守りましょう！
ガラパゴスのグルメ
ここはやはり、新鮮なシーフードを頂きたいものです。
引用：Tripadvisor
- Los Kioskos
- La Garrapata Galapagos
Los Kioskosは屋台街にあります。
屋台はちょっと・・・という人にはもうひとつのLa Garrapata Galapagosがおすすめですよ♪
【おすすめ世界遺産ランキング】1位 バイカル湖（ロシア）
引用：阪急交通社
バイカル湖はロシア南東部にある三日月形の湖で、ロシア語で「自然の湖」という意味です。
この美しい湖には、驚くほどの希少価値があるんですよ！
バイカル湖の見どころ
実は、バイカル湖は3つの世界一を誇る湖です！
バイカル湖の世界一をまとめてみました。
- 世界一古い
- 世界一水の透明度が高い
- 世界一深い
1.バイカル湖は世界一古い湖
バイカル湖は世界一古い湖で、しかも3000万年前は海だった場所なのです！
周囲が陸になったため、深い海溝だったこの場所が取り残されて淡水化し湖になりました。
バイカル湖に住む固有種の数はなんと、動植物合わせて300種類！
ガラパゴス諸島と並ぶ「生物進化の博物館」と言われています。
全長100㎝ほどでまんまるに太って、かわいいの♪
2.バイカル湖は世界一水の透明度が高い湖
バイカル湖は「シベリアの真珠」とも言われ、世界一透明度が高い湖で、40ｍ先が見通せるほど。
冬になると湖全体が氷で閉ざされますが、バイカル湖の水は氷になっても透明です。
そのため、春になって氷の表面が溶けるとキャンドルアイスと呼ばれる美しい氷の世界を見ることができます。
3.バイカル湖は世界一深い湖
そして最後の世界一は最も深いことです。
最大水深は1,741ｍもあるため、その貯水量は世界の淡水の20％とも言われています。
バイカル湖の美しさがよく分かる動画をご覧ください。
【世界遺産 バイカル湖】
引用：YouTube
バイカル湖周辺のグルメ
バイカル湖特産のオオムリという魚の料理はぜひ味わっておきたいものです。
バイカル湖畔にある魚市場で、焼き立てのオオムリの燻製をほおばるのもよし！
レストランで様々に料理されたオオムリを食べるのもよし！
その両方も、もちろんよし！
引用：tripadvisor
ぜひ旅行先でしか味わえない地方の料理を楽しんでみてくださいね♪
世界遺産ランキングから厳選!TOP６をご紹介!
1,121件もある世界遺産の中から、おすすめの場所を紹介いたしました。
ほんの一部でしたが楽しんでいただけたでしょうか？
どの世界遺産にもそれぞれの歴史や特色があってワクワクしますね。
しかしガラパゴス諸島の環境破壊をはじめ、貴重な世界遺産に観光客が入ることのリスクは他人事ではありません。
私たちの何気ない行動で貴重な遺産とそれにまつわる歴史が台無しになったりしないように、ひとりひとりが気をつける必要があります。
世界遺産は、現代の私たちの暮らしが「地球に住んできた人々それぞれの物語に支えられているんだなあ」なんて、考えさせてくれる場所でもあります。
世界遺産、完全制覇！は難しいかもしれませんが…ぜひ、現地に行って、見て、感じて、味わってみてくださいね！
この他の世界遺産の詳しい記事はこちらをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
